IELTS(International English Language Testing System)はBritish CouncilとIDP主催の世界的な英語検定の一つで、試験ではスピーキング、リスニング、ライティング、リーディングの4つのスキルがテストされます。IELTS最大の特徴は、スピーキングテストが面接官とマンツーマンで行われるという点です。面接官全員が共通の配点方式に則って客観的に受験者を評価するシステムは、たいへん素晴らしいです。
中国・台湾・韓国・ベトナム・ロシアなどでIELTSはTOEIC・TOEFLよりもさらに主流な試験になっています。なぜなのか?それは、IELTSが何より“実生活中心の英語”だけを取り扱っているからです。スピーキング部門のテーマも日常生活と関連したトピックを扱っており、リーディング部門もまた、TOEIC・TOEFLのものとは違います。ライティング部門ではチャットで見られるような内容も登場します。
IELTSコースの受講により英語能力は全般的に向上するため、外国への進学や移住の予定がない場合でも、IELTSコースを申し込む人が増えています。
IELTSは英語試験として十分に価値があり、そのスコアが高いということは、本当の「使える英語力」を保持しているということを証明しています。
多くの国内日本企業や団体において、IELTSの認知度はまだまだ低いのが現状ですが、少しずつ認識と理解は広がりを見せています。
近い将来、IELTSが社会的に広く認められる可能性は、十分に考えられます。
IELTSの点数は最低が0点で最高が9点です。 0.5点配点もあり、例えば3.5点や4.5点になり、結果が同じ点数になることもあります。 あくまでも目安ではありますが、下記がレベル相対表です。
英語 レベル | IELTS点数 | 予想TOEIC点数 |
中上級 (upper-intermediate) | 6.5 ~ 7 | 850 ~ 960 |
中級 (intermediate) | 5 ~ 5.5 | 700 ~ 800 |
中初級 (pre-intermediate) | 3.5 ~ 4 | 490 ~ 600 |
初級 (elementary) | 2.5 | 330 ~ 390 |
ビギナー (beginner) | 1.5 | 180 ~ 240 |
英語レベルが中初級の場合、IELTSスコアは3.5~4点程であり、TOEICでは490~600点程度の点数だと考えられます。このレベルから3ヶ月間IELTSコースを履修した場合、最終的に5~5.5点を取得することが可能と考えられます。
IELTSはTOEICよりも更に高いレベルが要求されます。
TOEIC試験にはないスピーキング、ライティングがあり、ライティングパートのレベルも若干難しくなっています。 一般的に中初級(pre-intermediate)レベル程度は必要だと考えられていますので、IELTSコースを扱う語学学校では一定以上のレベルがなければ受講不可という条件レベルを設けています。
上達します。IELTSはすべてのパートが実生活に関連したトピックと語彙を扱っており、その中でもスピーキングパートの大部分は「人生」「家族」「未来」「動物」「旅行」といった実生活に直結したテーマを取り扱っているからです。スピーキング能力向上とともに注目すべき部分は、ライティング能力も驚くほど向上するという点です。一般的な英文Eメールや英語ビジネスメール、チャットでの会話など、IELTS5.5レベルでもこれらの英文を流暢に書くことができるようになるため、ライティング能力はESLと大きな差がでます。
IELTSコースは試験準備コースです。従って5ヶ月も6ヶ月も履修をするのは時間的・費用的な浪費であり不必要です。研修期間が長いと、制限された期間内に目標を達成しようとする気持ちがなくなってしまうことも問題です。IELTSコースは8週間~12週間程度が望ましいとされています。(3カ月以内にコースを修了しなくてはならないということです!)
IELTSコース受講に際して実力が足りないと思われる場合、まずESLコースで文法・語彙・発音などのすべての分野を学び、基礎力を向上させてから、IELTSの学習へと進むことが推奨されています。
英米やオーストラリアの大学に入学をお考えの場合、出願のためには「IELTSアカデミックモジュール」の受験が必要になり、移住の場合は「IELTSジェネラルモジュール」の受験が求められます。
欧米圏でIELTSを学ぶ際は、オーストラリアとイギリスの語学学校がおすすめです。アメリカ、カナダ、ニュージーランドにも取り扱っている学校は多くありますが、ノウハウと評価はオーストラリアとイギリスの方が良いと言えます。
フィリピンにある語学学校でも、複数の学校がIELTSコースを提供しています。
スピーキング試験がマンツーマンスタイルのIELTSと、マンツーマン授業を主とするフィリピンの語学学校の授業スタイルは似ています。セブのSME、English Fella、CIA、バギオのHELP、CNS1、CNS2、C4U、クラークのCIPがおすすめの学校です。
各学校によりスケジュールなどが異なるため、ご自身に合う学校を選ぶことが可能です。
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